4/1~5/31の午前中及び土日は特に予約が取りづらくなります。早めのご予約をお願いいたします。
狂犬病について
狂犬病ワクチンは犬を取得した日から90日以内に接種することが、狂犬病予防法で定められています。
年度に一度と決められておりますので、事前にはがきが来ても4/1以降の接種をお願いいたします。当院では4/1~6/30まで済票発行をまとめて代行で行っていますのでその間に接種をお願いしております。期間外もワクチン接種は可能ですが、飼い主様自身で、市役所の健康課予防係(東久留米市滝山4-3-14 わくわく健康プラザ内 東久留米以外の方は市役所にお問い合わせください)へ手続きに行ってください。
フィラリア症について
フィラリアは蚊が媒介する寄生虫病です。基本的には感染した血とともに幼虫(ミクロフィラリア)を吸った蚊にさされて、吸血時に感染し、皮膚付近(皮下織)で成長し、1.5~3ヶ月で心臓へ向けて移動し始めます。やがて心臓に達し、さされて6ヶ月後には心臓内で成虫になり、幼虫のミクロフィラリアを産出します。フィラリアの予防は感染した2ヶ月未満の幼虫を駆虫(虫をやっつけること)しています。そのため蚊がいなくなってから最後の投薬が必要となります。5月~12月までの月一回の投薬をお勧めしております。そのため、4月中に検査をしていただきたいので、4月中は検査料をお安くしています。お薬には錠剤、チュアブル(ジャーキータイプ)のものがあります。当院では生涯薬が体に存在し続けるフィラリアの注射薬は現在扱っておりません。仔犬の時から注射された子たちが10年後、15年後に何か報告されるかもしれません。予防は極力リスクが少ない方法がいいと考えているので、従来の方法で予防を行っております。
※より完全に予防するために、また採血が苦手なワンちゃん、飼い主さまであれば通年飲ませていれば検査はいりません。
ノミダニ予防について
当院では近年冬でも気温の高い日が多くあるため、食べるタイプの予防薬と垂らすタイプの予防薬を通年使用しています。1カ月に一度の予防になります。最近ではフィラリア予防との合剤も数社から出ています。
近年、西日本から徐々に北上しているSFTS(重症熱性血小板減少症候群)から、動物や飼い主様を守ることはもちろん、当院のスタッフを守る為にもしっかりと予防はしてください。。
**SFTS(重症熱性血小板減少症候群)とは
SFTSという感染症は2011年に中国で見つかった感染症です。
2013年1月には山口県でも国内初症例が報告され、日本でもSFTSに感染しうることが分かりました。SFTSはSFTSウイルスによって起こるウイルス感染症であり、主にマダニに吸血されることによって起こります。
マダニの中でもフタトゲチマダニ、タカサゴキララマダニというマダニからの吸血によってSFTSに感染すると考えられています。このマダニに吸血されて感染する以外に、ダニに吸血されSFTSウイルスに感染したイヌやネコなどのペットから感染する事例も報告されています。日本では、年間約100例の患者が報告され、SFTSは27%と非常に致死率の高い感染症です。現時点でSFTSに有効性が示された治療薬はありません。マダニによる感染症、SFTSは国内でも流行している致死率の高い感染症です。
2018年8月16日に体調が悪いネコを診察・治療しました。当該ネコは前日に別の獣医師が診察したところ、SFTSを疑い、診断のため宮崎大学に遺伝子検査を依頼しており、8月18日にSFTSと診断されました。獣医師はネコとの接触から10日後に発熱と倦怠感を訴え、県内の医療機関を受診しました。臨床所見からSFTSが疑われたため、県内の高次医療機関に転院し、SFTS検査を受けるも、当初の診断結果は陰性でした。疫学的所見および臨床所見から依然とSFTSが強く疑われたことから、SFTSを念頭に置いた治療が実施されました。その後の継続的な再検査で、3および4病日目にSFTSウイルス遺伝子検査が陽性となり、8月31日にSFTSと確定診断されました。診断前の早期の治療の結果、獣医師はその後回復したそうです。また、獣医師がネコを治療した時に補助した動物看護師も、12日後の8月28日に症状を訴え、県内医療機関を受診しました。この時、臨床所見からSFTSの可能性は低いと判断され、通院治療にて間もなく回復したようです。しかし、獣医師の件を踏まえ、動物看護師のペア血清を用いたSFTSウイルス抗体検査を実施したところ、SFTSと診断されました。
関連資料
https://www.niid.go.jp/niid/ja/sfts/3143-sfts.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000169522.html